熱帯スイレンってどんな花?
皆さんもご存知のスイレンですが、温帯性と熱帯性の2種類あるって知っていましたか?
たまに「ハス」とも混同されますが、「ハス」は英名でロータス(Lotus)、スイレンはウォーターリリー(Waterlily)と呼ばれます。
温帯性のスイレンは公園の池などで綺麗に咲いているのを見かけますが、こちらの特徴は水面上に花を咲かせるところです。
売られているスイレンの苗を買って池やスイレン鉢に植えても、なかなか花は咲きませんし、たまに咲いても多くの花を見ることは難しいようです。
熱帯スイレンは、水面上から茎を立たせて咲きます。
葉が、立ち葉にもなるところから、鉢物として鑑賞することも出来ます。
また最大の特徴は、日照と栄養を十分に与えてやれば、花を次々に咲かせていくところです。
甘く、清楚な香りのする花は、陽が昇ると開き 日暮れ前には閉じます。
花の形態も、咲き始めと2〜3日してからではまた異なり、眺めていても飽きないものです。
栽培のポイント
熱帯スイレンは、5〜6号ポットに植えこんだ株をプラスチック鉢に入れて出荷しています。
最初の間は、このまま見ていただいて結構なのですが、
やはりスイレン鉢や大きめのプランターに植え替えていただいたほうが株も大きくなり、また花も大きく、本数も上がります。
気温が上がってくる6月下旬頃、大きめのスイレン鉢や、手軽なところではプラスチックの大きなタライなどに植え替えたものは、
見違えるような素晴らしいものになります。
植え替えにあたって用意するもの
A:スイレン鉢などの容器(出来るだけ大きいもの)
B:スイレン鉢の中に入る、直径30センチ程度の鉢またはボウル状の容器
C:赤玉土や黒土(荒木田)など粘土質の用土(草花を植えるような配合土は必要ありません。)
D:肥料は緩効性(かんこうせい ゆっくり効くこと)の固形肥料 植え替えの手順
植え替えの手順
1:Cの用土に水を加え、土団子を練れるくらいの固さにします。
2:スイレンの水を捨て鉢とポットを外し、Bの容器に根鉢をつけたままスイレンを入れ、その周りに1でできた用土を詰めます。
3:固形肥料を株元から少し離し、指で押し込んで土の中に埋め込みます。(1粒1g程度の肥料であれば、5〜6個埋め込みます)
4:Aの容器に水を張り、スイレンを植え込んだBの容器を静かに沈めます。
※水を入れるのは、設置場所を決めてからにしましょう。(重いので)
育て方
熱帯スイレンは、とにかく日光にあててください。
家の中や日陰では、休眠に入ってしまう恐れがあります。
休眠に入ると大きな葉は出てこなくなり、花も上がらず小さな浮き葉がちょぼちょぼとしか出なくなります。
もしもそうなってしまったら、諦めずに、また良く陽の当たる場所において下さい。
とにかく、日光と温度と肥料。これが熱帯スイレンの原則です。
葉の色が緑から黄緑がかってきたら追肥を与えましょう。
株のまわりに埋め込んでください。
2週間から1ヶ月に1度は追肥が必要です。
株が大きくなっても隠れない大きさの容器なら、中に金魚やメダカを入れてもまた楽しめます。
出来れば、ピンク系、ブルー系の色違いを植えてみると素晴らしいです。
スイレンは、1つの花の期間が4〜5日で、それが終わりかけると次の蕾が上がってきます。
ですから、2株以上植え込むと、リレーのように次々咲いてくるので見事ですね。
夏が過ぎても、11月中旬過ぎまで咲いて楽しめますし、水を絶やさないで冬越し(凍らない程度に)させれば、翌年も楽しめます。
熱帯性スイレンの楽しみ方
スイレンは秋が来たら”もう終わり”というイメージがありませんか?
ところが、この熱帯性香りスイレンは、従来の温帯性スイレンとは全く異なり、
秋になっても開花し続けます。
夏はとても元気があり、その勢いで11月いっぱい開花を楽しむことができるのです。
(暖地においては12月上旬頃まで開花します。)
上手に管理するとワンシーズン(6月〜11月)6ヶ月程で50本以上開花します。
切花として楽しむ
熱帯性スイレンは花茎が長く伸びて開花するので、切花としても楽しむことができます。
朝、つぼみの状態で根元からカットし、コップや一輪ざし小さな花瓶などに生けてください。
花の開花期間は3日〜4日程度ですのでタイミングを見てカットしてください。
室内では窓際など一番明るいところに置いてください。
暗い場所に置くと開花しない場合があります。
|
|
コップ等に
|
一輪挿し、とっくり等
|
|